トピックス

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2018 Autumn

この記事は2018年11月発行の「JBA JOURNAL」に掲載されたものです。内容及びプロフィール等は掲載当時の情報となります。

“グローバル”の本質は、
多様な価値観を受け入れ、
共に働き、結果を出すこと。

長澤昭彦氏

長澤昭彦氏Akihiko Nagasawa

株式会社NTTデータ グローバルソリューションズ
第一製造事業部統括部長

2002 年法政大学経営学部卒業。同年ERP コンサル会社入社。大手製造業の会計コンサル、海外展開案件のリードを経験後、2014 年NTT データグローバルソリューションズに入社。現在は、第一製造事業部の統括部長として事業部運営に携わるかたわら、自動車部品業界のグローバル案件PM を担当。これまで担当した世界10 拠点以上の海外展開で培ったグローバルPM 力をベースに自社のさらなるグローバルビジネス拡大に注力。

真にグローバルなビジネスを求めて

―ご経歴を教えてください。

大学卒業後、大手SI会社に入社しました。そこでSAPと出会い、13年間SAPに携わる事業に従事しました。SAPの領域としては、財務会計・管理会計といった基幹業務を行ってきました。大学の専攻が経営学でしたし、管理会計系の仕事をやりたいという思いが学生の頃からありました。経営を勉強するなら企業の基幹業務をまずはきちんと理解することが必要です。そのためにはERPという仕組みで理解していくのが早いと思い、基本的にはERP専業会社を選んで就職活動を行いました。
新卒で入社した会社は基本的には国内案件を中心とした会社でしたが、その会社で最後に携わったプロジェクトが、世界3カ国、8拠点に展開するグローバルなプロジェクトでした。それが、大きな刺激になると同時に、当時の環境で引き続きグローバル案件を推進していくことの限界を感じたのが転職のきっかけとなりました。

―今の会社を選ばれた理由は?

海外に出てプロジェクトをやっていきたいという思いが強くありましたから、それが実現できる会社はどこかを考えました。グローバルな会計事務所系のファームからも内定をいただきましたが、そうした会社の業務は日本は日本リージョン、米国は米国リージョン、ASEANはASEANリージョンという具合に地域で縦割りされていて、日本のコンサルタントが、他の地域に出向いてプロジェクトを進める機会は少ない、と私は理解しました。
一方、NTTデータグローバルソリューションズ(GSL)という会社は、NTTデータが持つ約1万人のグローバルSAPリソースをうまく使えるし、かつ自分たちが海外に行ってプロジェクトに参加できるという環境に魅力を感じました。NTTデータグループの1万人の仲間がいると同時に、会社そのものは社員数400人程度で2012年設立の若い会社の自由さがあります。自分でやりたいことが明確にあれば、それをやらせてもらうことができます。

―今のお仕事の具体的な内容は?

現在進行中のプロジェクトの一つに、愛知県の大手部品メーカーのグローバルな経営管理基盤構築の仕事があります。世界60拠点に対してその仕組みを入れていく。経営基盤となるSAPテンプレートを作って、伝道師的に各拠点に伝えていくのが私たちの仕事です。具体的には各地域(ASEAN、中国、ヨーロッパ)のベンダーに私たちがつくったSAPのテンプレートを渡して、現地でローカライゼーションを行っていただきつつ、私たちはこのプロジェクトのグローバル統括(CoE/Center of Excellence)として支援を行っています。

互いをリスペクトしながらチームで結果を出していく

―お仕事のやりがいを一番感じるのは?

プロジェクトマネジャー(PM)は一人では何もできません。チームで助け合いながら、各々の強みを発揮できる分野、タスクで活躍してもらって、プロジェクトがお客様の期待値に応えられたときが一番のやりがいですね。チームで結果を出していくためには、人と人との尊重、相手をリスペクトしてやっていくことが大切だと思っています。
当社のミッションは、日系企業のグローバル展開を日本品質でご支援していくことです。我々の事業部の社員の20%以上は外国籍で、案件も50%以上は海外案件です。やはり日本企業はグローバル展開で困っている会社が多く、人材面でもコミュニケーション面でもきちんとご支援していくことが私たちの使命だと思っています。

―外資に比べて日本企業はグローバルなシステム統一が進みづらいという話も聞きます。

そうした難しさはありますね。良し悪しは別として、日本人はトップダウンがあまり得意ではないし、和を重んじますから。日本企業はトップダウンで型にはめるというよりも、コミュニケーションをとりながら上手に使ってもらうという方法をとります。それを、私たちがお手伝いさせていただき、幸いにも高い評価をいただいています。

海外の価値観とぶつかりながら仕事をすることで得られるもの

―グローバルな人材とは、どのような人材だとお考えですか。

実は私の案件では、海外リソースを使わずにスタッフを全員海外に連れていくことがあります。3週間現地、1週間日本、3週間現地……を繰り返します。グローバルという言葉は頻繁に使われますが、私はグローバルとは「価値観が多様な人たちを受け入れて、一緒に仕事をして、結果を出す」ことだと思っています。そのためにメンバーを現地に連れて行って、異なる価値観にぶつかりながら、それぞれ認め合って、結果を出せるようになってもらいたいと思っています。英語を話す環境で仕事をすることだけがグローバルではない。そこの意識改革が大事だと思います。本当にできるコンサルタントは、中国でもアフリカでも背景を理解したうえで結果を出す。そうした人材を求めているし、そうした人材に育ってほしいと思います。 日系企業のグローバル進出は今後、ますます広がると思います。私自身は、これまで米国、タイ、中国、インド、ベルギー、フランスなどで現地メンバーと一緒にプロジェクトを推進してきましたが、お客様と一緒に今後もグローバル化の支援に注力しつつやっていきたいと思います。

―転職、キャリアアップを考えている方にメッセージをお願いします。

見渡してみると世界は本当に広いです。実は私自身、転職するとは思っていませんでした。ところが、他にどんな会社があるかと思って見渡してみて、初めていろいろな素晴らしい会社があることに気づきました。少し目線を外に移してみれば、自分の長所や実力をもっと広げることのできる会社があります。視野を広げてみて、少しでも興味を持たれたら、カジュアルに話を聞いてみるのもいいと思います。

―本日はありがとうございました。